傾斜式鋳造とは
傾斜式アルミ鋳造は金型全体を傾けることで鋳造を行う方法です。
傾斜式鋳造機に金型を設置し、ラドルにアルミを溜めた後、鋳造機により金型を90度傾けることで、アルミを金型に流し込み鋳造を行います。また、アルミを金型の上から流し込む装置を定置式重力金型鋳造機と呼び、傾斜式鋳造機とは区別されます。
傾斜式鋳造機は注湯する際に溶けたアルミの流れが安定しているため、ガスや不純物の混入が少なくなり、これが結果として鋳肌が綺麗で高品質な鋳物を生み出すというメリットがあります。
傾斜式鋳造 | 低圧鋳造 | ダイキャスト | 砂型鋳造 | |
鋳造方法 | 金属製の金型を使い、湯口にアルミを溜めた後、金型全体を傾けることでアルミを流す鋳造方法 |
金属製の型を使い、上からではなく、下からアルミを流し込みます。具体的には装置の下にある炉でアルミを溶かし、圧縮空気を炉に入れることで、炉の中央にあるパイプから溶解したアルミが上昇し、金型に充填され鋳物が完成 |
ダイキャストは金型を使った鋳造方法で、溶解したアルミを高圧で型に流し込む。 アルミの流速は30m/s〜70m/sと非常に速く、充填は0.1s以内で完了 |
砂の型を作って、重力を使って上からアルミ流し込む方法。 砂の型を作るために、鋳造模型と呼ばれる製品の形をした模型が必要。 模型の材質は木、プラスチック、金属などがあり耐久性によって使い分ける |
型の材質 | 金属 | 金属 | 金属 | 砂 |
特徴 | 砂型鋳造に比べて表面が綺麗になり、品質が安定し、量産性も高い | 押し湯が不要であるため歩留まりがよく、さらに薄肉の複雑形状ができたり、内部欠陥が少ない |
量産性が高く、寸法精度に優れている 欠陥が多く発生したり、アンダーカットが不得意 |
砂型鋳造の特徴は型費が安く、小物から大物まで幅広く対応できる 手間がかかるため、量産性は低い |
本多アルミの 特徴 |
自社で傾斜式鋳造機を開発 大物加工が得意 |
大物加工が得意 最大製品寸法:1000×1000×300 |
協力企業に依頼 |
協力企業に依頼 中国の協力企業から高品質低価格で対応可能 |
最大製品寸法1500×700×700|本多アルミの傾斜式鋳造
弊社は傾斜式鋳造機を自社で開発し、最大製品寸法1500×700×700まで対応可能です。
アルミの材質はAC4C、AC4A、AC3A、AC7Aなどお客様のご要望に合わせて変更できます。
これまで医療機器メーカー、産業機器メーカー、家具メーカーなどさまざまな業界へ納品した実績もあり、お客様からも高評価を頂いております。品質の良いアルミ鋳造は本多アルミにお任せください。
傾斜式鋳造機を自社開発し、流し方を自在に制御可能
アルミ鋳物の品質は「アルミの流れ方」で決まります。
湯流れは金型方案、流し方、金型内での温度制御によって決まります。
弊社は、この3点にこだわりを持ち、いかに乱流を起こさず素早く注湯出来るかを考えた時、より細かな制御を可能とするため、自社で傾斜式鋳造機を開発して運用しています。自社開発の為、湯流れの制御はもちろん、金型の設置方法や完成品の取り出しにもこだわり、品質の向上と共に生産性も上げています。
再現性の高い流動解析により安定して品質を保証
弊社は金型の設計に流動解析を取り入れています。流動解析を行うことで、最適な金型の形状設計やアルミの流し方の設計をすることができます。
また、弊社は大物アルミを中心に製造してきたため、大量にアルミを流したときの制御ノウハウなどもしっかりと保有しています。